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知らなかった言葉③  をろがむ [日本語教育]

紅葉を見に友人の故郷である桐生を訪れて、わたらせ鉄道に乗った。渡良瀬川に沿って走る電車で、トロッコ列車も走っている。線路に沿った山々の紅葉、特に赤い紅葉の色がすばらしかった。終点は間藤(まとう)、この線の駅の名前の読み方はむずかしいものが多かった。神戸と書いて「ごうど」、沢入で「そうり」と読むとか。

間藤の駅に山口 青邨(やまぐち せいそん、1892年5月10日 - 1988年12月15日)という俳人の碑があり、そこに「風花や をろがみ申す 山の神」という句があった。
私も友達も 「をろがむ」の意味が分からなかった。

携帯で調べると「をろがむ」は拝む・・神仏に手を合わせ、頭を下げて祈ることだそうだ。

帰宅して新明解や広辞苑を引いた。載っていない、と思ったら「おろがむ」で拝む意味とあった。
古語辞典には「をろがむ」で載っていた。そして、拝むも「をがむ」となっていた。
「拝む」には①もともとの神仏に祈る意味と②貴人に会わせてもらう、貴重なものを見せてもらうの意味がある
②の方は古語辞典にはないので新しくできた意味だろう。

それにしても、知らない言葉はまだまだたくさんある。その中でいくつ知ることができるだろう。

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練習問題の落とし穴: ~なんて、さすがですね [日本語教育]

休み時間に若い先生が「ここどう説明したらいいですか?」とみんなに聞いてきた。

ある課に出てきた言葉や文型の練習で困っていた(中級から学ぶ日本語15課)
「さすが」を使う穴埋めの短文づくりで、学生が
A: あのレストラン  は  とてもおいしい    そうですよ。
B: とてもおいしい   なんて、さすがですね。
という文を作ったそうだ。
どうおかしいのか、説明に困ったという。

「~なんて」が入ってくるので、「さすが」だけに注目して文を作るとおかしくなる。
「~なんて」は
「そんなひどいことを言うなんて許せない」とか、「一人で全部やったなんてすごい」
など、前半の条件に対して後半に驚きや評価を表す表現が来るが、学生の文は、条件の部分がないからおかしいのか?
条件を入れて、例えば「値段が安いらしいのに美味しいなんて、さすがですね」
これならなんとか許せる?
学生には、前半に条件の文を入れるように言うことにしたが、何となくしっくりいかない感が残った。

教科書の例文を見ると、
A:アンさんは 今日まで一日も学校を休んだことがないそうですよ。
B:(何かあってもあまり休まないはだずと思ってはいたが)一日も休まないなんて、さすがですね。

「なんて」の前を動詞にした方がすっきりするのか?
A: あのレストラン は 全部この町でとれた野菜を使っている そうですよ。
B: 全部この町でとれた野菜を使う  なんて、さすがですね。

ここは、「さすが」を練習させるところに、「なんて」が入っているから、ややこしくなってしまったようだ。「さすが」だけの練習にしてほしかった。


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降り続く 泣き続ける [日本語教育]

学生の質問に
降り続く と 泣き続ける
降ると泣く、どちらも自動詞なのに、どうして自動詞の続くと他動詞の続けるを使い分けるのか。
そして 泣き止むになると他動詞止むが付くのはなぜかというのがあった。


複合動詞で自動詞・他動詞の区別をあまり気にしてこなかったが、この際調べてみた。  

*まず、自動詞は自動詞、他動詞は他動詞につくとは限らない。

他動詞+自動詞  見回る 書き終わる       
他動詞+他動詞  買い支える 取り出す 書き終える
自動詞+他動詞  乗り換える 笑い飛ばす 飛び出す 減り続ける
自動詞+自動詞  飛び降りる 走り回る 滑り落ちる 「泣き止む」はこれだ。

*自動詞+自動詞のなかで「続く」は特別?
「雨が降り続く」 雷が鳴り続く 火が燃え続く?× 日が照り続く×
風が吹き続く× 
★続くに結びつくのは 降ると鳴るくらいしかないらしい。 
自動詞+他動詞の「~続ける」何にでも使える
雨が降り続ける 雷が鳴り続ける 火が燃え続ける 「泣き続ける」はこれだ
日が照り続ける 風が吹き続ける 本を読み続ける 仕事をし続ける

他にも
降り始める○降り始まる×
降り終わる○降り終える×

結局覚えるしかない?




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藝と芸 [日本語教育]

親戚の図書館学の先生が本を出すという。
「貢献女帝の遺言―芸亭図書館秘文書」
わが国で初めての公開図書館・芸亭を設立した石上宅嗣、古代の人が図書館に求めた知識とは何だったのだろうかとある。なかなか興味深いものだが、芸亭という名称にひっかかった。芸術?なぜ芸なのか?

そう思っていたらちょうど日経新聞の「遊遊漢字学」というコラムに答えを見つけた。
芸のもともとの字は藝で学問を表す言葉だった。近代になってから西洋からartという言葉が入り、その訳語として藝が使われるようになったそうだ。更に、藝を簡略化するため、上と下の部分を合わせて芸の字を作った。しかし、芸という字は既にあり「うん」という発音で「香りのよい草」を意味した。この草は防虫作用があり、古くから書物を保存する時にこの草を敷き詰めた。このため、最古の図書館に「芸亭」という名がついた。これは「芸亭」は本来は「うんてい」と読むべきものだそうだ。
確かに、漢和辞典には 芸の発音は「うん」藝の発音は「げい」となっていた。
しかし、戦後当用漢字を定める時、藝を芸とすると定めてしまったそうだ。だから、戦後に作られた辞書には芸しか出てこない。
でも、本来の意味を重視する時藝を使うようだ。さすがに東京藝術大学。

因みに中国語での藝の略字は艺、発音はどちらもYìだ。芸はYunという発音で、香草の意味だ。これは、当用漢字が良くないように思った。

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上意下達 [日本語教育]

上意下達(じょういかたつ)とテレビで言っていた時、夫が上下(じょうげ)というのだから「じょういげたつじゃないの」と言った。私もそんな気がしたので、辞書を引いてみたが、「じょういかたつ」が正しかった。意味は、上の命令を下へ伝える、トップダウンのことで、逆の意味の下意上達(かいじょうたつ)という言い方もあった。

中国から来た漢字の発音 呉音と漢音の違いだ。 
少し、分類してみたが・・・
意味としての使い分けはないそうだ。

漢音 「か」 
夏下冬上(かかとうじょう)炭をの火種を夏は下に冬は上に置くとよく炭が起こる。
上下両院(じょうかりょういん)衆議院の参議院 上院下院(じょういん かいん)
下層階級(かそうかいきゅう) 下部組織(かぶそしき)
月下美人(げっかびじん)瓜田李下(かでんりか) 
天下国家(てんかこっか)天下(てんか、てんがともよむ) 

呉音「げ」
上巻下巻(じょうかん げかん) 上品下品 (じょうひん げひん)
上下関係 (じょうげかんけい) 上下水道(じょうげすいどう)
上戸下戸(じょうご げこ) 下剋上(げこくじょう)
下天の夢(げてんのゆめ)信長で有名。上天に対して人間界を表す下天。
一上一下(いちじょういちげ)上がったり下がったりすること。
または、情況に合わせて対応すること。

両方の読み方が使われているものも多い。
上下一心(しょうかいっしん)(じょうげいっしん). 意味, 地位や身分にこだわらず、目的を果たすために団結すること。 全ての人が団結して取り組めば、どんな困難も乗り越えることができるという教え。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)(てんじょうてんがゆいがどくそん)
お釈迦様が生れた時、七歩 歩いて天地を指し、世界で我(個人の自我)が、最も尊いと言った。

あーあ、これはその都度確認するしかない。



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やばい [日本語教育]

食べ歩き番組などで、美味しいものを食べて「うわー、これはやばい」などと言ってそのおいしさを表現しているのをよく見る。最近は慣れてきたが、始めの頃は変な言い方だなと思っていた。

「やばい」は、新明解には、話し言葉であり、もと、犯罪者や非行少年などの社会での隠語
①警察に捕まりそうで危険だ
②不結果を招きそうで、まずい   
ということとある。
②は危篤状態になったり、会社がつぶれそうな時「もう、やばい」というように使うのだが、私は普通の生活では使った覚えがない。
広辞苑にはさらにそっけなく、危険を意味する隠語としか書いてなかった。

その広辞苑が、2018年1月の発売の第7版に今風の使い方の「やばい」を入れることになった。その意味として「のめりこみそうである」と書かれるそうだ。
この味やばい→この味にのめりこみそうだ・・・よさそうではあるが。

「のめりこむ」もともとは「前のめり」という言葉もあるように、前の方に倒れそうで起き上がることができない意味だ。そして、ずるずるとある方向に引っ張り込まれる、抜け出せなくなるという意味もでてきた。
「のめりこむ」も「博打にのめりこむ」など悪い意味が多いような気がする。「研究にのめりこむ」も「異常なまでに研究にのめりこむ」という尋常ではないという悪い意味を私は感じてしまう。
だから「この味やばい」つまり「のめりこみそうな味」というのは、美味しいけれど何かくせになる危険な味?

でも、テレビなどで使われている使い方はもう少し軽く「程度が甚だしい」という意味だけなのではないかと思う。「すごくおいしい」「超うまい」が使われすぎてきたので、新鮮な言葉で言い換えただけのような気がする。また、イベントなどがすごく盛り上がった時「この状態やばくない?」というのは「自分がのめりこみそう」というのでなくて、「盛り上がりがすごい」という意味なのだと思う。

広辞苑では、ここまでの使い方は許容できなかったのか??

考えてみれば「すごい」だって、昔は「寒くて身に応える」とか「恐ろしい」意味から「(ぞっとするほど)すばらしい」意味が生れた。言葉は変化する。だからおもしろい。

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仕込まさしてもらいまひょ [日本語教育]

NHKの朝ドラを見ていたら
「ほな遠慮のう仕込まさしてもらいまひょ」
というセリフが出てきた。
「仕込まさして」ということばにひっかかって、お話の筋が飛んでしまった。われながらばかみたいだ。

自分の子供なら仕込む。
話している相手の子供なら「仕込ませてもらう」(使役+授受表現)ではないだろうか。
尊敬語を入れるとすれば「仕込ませていただく」になるのではないか。
「仕込ませしていただきまひょか」が正しい?

最近使役形で2グループの法則を1グループに当てはめて使う人が多くなっている。
もともとの決まりは
1グループ 働く→働かせる   書く→書かせる
2グループ 見る→見させる   食べる→食べさせる
「いただく」が付くと
働かせていただく、書かせていただく、見させていただく、食べさせていただく

働かさせていただく、書かさせていただく、置かさせていただくなどと言う使い方だが、
たぶん、「させていただく」に丁寧な雰囲気があるので、1グループにもひろがってしまったのだろう。
わが娘などは会社で「書かさせていただく」などと使う人をよく見るが、丁寧に言おうとしているんだなと特に違和感がないといっていた。

先の台詞「遠慮のう仕込まさしてもらいまひょ」は「いただく」ではなくて「もらう」だから、敬語に見える部分は「さして」だけだ。違和感の元はそこにもあると思う。

NHKでやっている番組だからチェックがはいっているだろうし、これは大阪ことばだから、これでいいのかもしれない。でも、今自分で調べた限りではいいか、悪いかわからない。


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逆旅 またまた知らなかった言葉2 [日本語教育]

日経の夕刊に「謎解き5番勝負」という漢字熟語作成クイズがある。いつも楽勝と思っていたら、知らない漢字が出てきた。「逆」の字を入れてできる「逆旅」という言葉だ。
今まで見たことがなかったと思う。
「ぎゃくりょ」で辞書を引くと出てこない。
そこで、ネットで探すと「げきりょ」で出ていた。(実は、パソコンの漢字変換でも「げきりょ」がちゃんと入っていた。)
逆は迎えるという意味もあり、旅人を迎えるということから、旅館、宿屋の意味であるという。李白の詩の中の一節「天地は万物の逆旅(天地はすべてのものを泊めるところ。悠久の天地に対して、すべてのものは仮住まいしている)でも使われているそうだ。
「げきりょ」でちゃんと引けば、新明解でも広辞苑でも「旅人を泊める旅館」という説明が出てきた。

それでは、逆がなぜ迎える意味になったのか、漢和辞典を引くと「逆」は「迎」の轉音とあった。轉音(変調)は続けて読むときに別の音に変わることだ。日本語でも雨と傘で「あまがさ」になるようなものだ。逆はNi([右斜め下])迎はYing([右斜め上])似ているような似ていないような。いずれにしても、逆の一番の訓読みにムカフがありサカラフの方が後になっていた。

この年になっても知らない言葉を覚えるのは楽しい。


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タメ口 [日本語教育]

「日本文化を読む」2課の文は「ちゃんと話すための敬語の本」(橋本治)という日本人の若者に向けて書かれたものなので、タメ口などと言う言葉も出て来る。自分ではあまり使わないが、友達に話す時のくだけた話し方ということはわかっていた。でも、なぜ「タメ」なのか。

これは辞書にはなさそうなのでネットで調べた。
「タメ」はばくちの言葉、二つのサイコロで同じ目が出るゾロ目と同じ意味だそうだ。
辞書に「ゾロ目」の説明はある。目が揃う→揃い目→揃目→「ゾロ目」となったようだ。

「タメ」に「同じ」の意味があるので、同等の者、友達と話す時のことばが「タメ口」になったそうだ。不良やくざ用語と書いてあったが、今は若者だけでなく年配の人もくだけた会話などでは使っている。学生たちも知っているべき言葉なのかもしれない。

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アブナイ子 [日本語教育]

「日本文化を読む」の3課に
人の問いかけに黙っていると「アブナイ子かもしれない」と思われるという意味の文がある。そしてアブナイ子とはどんな子だと思うかという設問がある。

このアブナイは単に危ない・危険という意味ではなく「何をするかわからない、異常性がある」というような意味で使われている。
このようなアブナイの使い方は、2人のはみ出し刑事が凶悪事件を解決する「あぶない刑事」というテレビ番組からなのかなと思う。わたしなどは、「アブナイ人」というと「何をするかわからない怖い」という意味と、かなり限定的にだが「行動が予想できないが、それがまた魅力的だ」という二つの意味を感じてしまう。

「アブナイ・危ない」の意味は
新明解や広辞苑では
①安全が保障できない。 危ない道路 危ない橋を渡る
②情勢が厳しくて心配だ。 今日明日にも危ない(死ぬ)
③よい結果が寺期待できない。 選挙結果が危ない
のような意味しか載っていない。

①の意味で「かかわると危ないことになる人」ともいえるが、もともとは「人」を形容する言葉ではないようだ。

ところが、古語辞典には「あぶなし」で
①無考えで人に迷惑をかけそうである。(入水した浮舟に「などかく危なきことはせさせ給ふ」)
②危険がある。危険である。
という意味が載っていた。
①は無考えとあるので人について使う言葉だ。考えないで行動するので、人に迷惑をかけたり、何をするかわからない?

本の解答には「アブナイ子」は、「何をするかわからない子」と書いてあった。学生にどういう子だと思うと聞いたら、どんな意見が出るだろうか。なぜカタカナなのかも気になるかもしれない。


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