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あげましょう? やりましょう? [日本語教育]

みんなの日本語41課では「あげ・もらい」の目上の人目下の人にいう言い方を勉強する。

わたしはまごにお菓子をやりました。
わたしは木に水をやりました。
わたしはねこにえさをやりました。
の例文が出て来る。
目下の人や人間以外のものには「あげる」でなくて、「やる」を使う。
しかし、最近は上の例文のどれも「あげる」で言う人が多いので、学生たちには「原則はこうだけど、相手を大事に思う気持ちからあげるを使う人が多くなっている」と説明しておく。

これで気になるのは「桃太郎の歌」だ。私が習ったのは
A
1、ももたろさん ももたろさん お腰につけたきびだんご
一つわたしにくださいな。
2、あげましょう、あげましょう、これから鬼の征伐に
ついて行くならあげましょう。

これは、元の岡野貞一の詩では
B
やりましょう、やりましょう、これから鬼も征伐に
ついて行くならやりましょう
となっている。

家来になる動物たちは、目下のものだから「やる」が正しい?
でも、そうなると「~ましょう」との釣り合いがおかしい気がする。
「よし、きびだんごをやるぞ。ついて来い」
「きびだんごをあげましょう。さあ、いっしょに行きましょう」
になるのではないか?

それと、Bの歌詞を聞いたとき「しましょう」の意味の「やりましょう」を思い浮かべて違和感を感じたことも思い出した。
今回ネットで歌入りの「ももたろう」を聞いてみたら「やりましょう、やりましょう(ここで刀を振り上げる動き)これから鬼の征伐について行くならあげましょう」というのがでてきてびっくり!

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私たちは日本語を教えるかたわら、教科書作り、日本文化の紹介等の活動もしています
私たちのホームページをご覧ください。
http://www014.upp.so-net.ne.jp/nbunka/learn.htm
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吉トカ美術館 [日本語教育]

2IMG_5001.jpg












井の頭公園をウォーキングをしていて、面白い標識を見つけた。
外国語表記―中国語表記なのはわかるが、えっ何でカタカナ?と思って悩んでしまった。
吉とか美術館に読めるが実はジブリ美術館。

考えてみれば不思議はない。
吉は                   中国語でjí  ジ
ト のように見えるのは、卜占の卜(ぼく) 中国語でbǔ  ブ
カのように見えるのは、力(ちから)    中国語でlì  リ
カタカナと間違えやすい字は使わないでほしいと思ったが、
スタジオジブリは,更にすごくて吉卜力工作室になる。 

台湾の簡体字も、ジブリの書き方は中国の簡体字と同じだった。
繁体字:本人正在尋求吉卜力工作室的導演宮崎駿訪問此地的證據
簡体字:本人正在寻求吉卜力工作室的导演宫崎骏访问此地的证据

そもそもジブリは
ギブリ(伊: Ghibli)は、リビアなどのアフリカ北部で吹くサハラ砂漠からの熱く乾いた風だそうで、それを宮崎駿はジブリと読んでアニメ界に新風を巻き起こすスタジオジブリを名付けたのだとか。
大事なのはジブリという音。

しばらく見ているうちに見慣れるのだろうが、ウォーキングの度に気になる看板だ。

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存じておりません [日本語教育]


敬語は悩ましい。
教科書には、謙譲語として
知っています→存じております
知りません→存じません
と書いてある。

そして、練習
A:私のメールアドレスを知っていますか。
B:いいえ、存じません。
ここまでは、スムーズ。

もう一つ
A:シュミットさんが、ドイツに帰られたのをご存知ですか。
B:いいえ、存じません。
ここで、一人の学生が「存じません」でなく「存じておりません」ではないかと質問してきた。
教科書にある通りに考えると「知りません」だから、「存じません」ですねと、言ったが、もしかしたら、この学生は日本人が「存じておりません」と言っているのを耳にしていて、そう質問したのかもしれないと後で思った。

世間一般では、は特に相手が上司だったりすると必要以上に丁寧に話しているようだ。夫もおかしいとは知りつつ、「存じません」ではぶっきらぼうに聞こえそうな時「存じておりません」と言ってしまうことがあるそうだ。

A:シュミットさんが、ドイツに帰られたのをご存知ですか。
B:いいえ、存じません。
この場合、相手がこちらに向かって「ご存知ですか」と尊敬語を使ってきている。もし相手が目上年上だったりした場合、かしこまった気持ちを表そうとして「存じません」より「存じてません」を使ってしまいそうだ。

また、知っている対象が目上の人や目上の人に関するものの場合「存じ上げる」→「存じ上げています」を使う。
否定形は
「存じ上げません」であるが、
「A部長のことは存じ上げていません」・・・
「A部長のことは存じ上げておりません」・・・を使うことが多いと思う。

文が長くなるほど丁寧な感じがするのでこういう言い方をするようになったのだろう。
ネット上のマナーの記事でも「存じておりません」「存じ上げておりません」が多くみられるようだ。
初級の学生にはまず基本を。そして、この言い方を耳にした学生にはより丁寧な言い方として教えるしかないか。


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アウフヘーベン [日本語教育]

小池都知事のカタカナ語が話題を集めている。
今回は「アウフヘーベン」
「豊洲へ移転するか、築地を再整備するか・・・・全部含めて、どう判断するかという、そのための「アウフヘーベン」が必要だということを申し上げた。」
というような文脈で使われたそうで、テレビのワイドショーでも面白おかしく取り上げていた。
60~70年代、学生運動が盛んだったころ大学生たちがよく口にした言葉だ。懐かしい~。

アウフヘーベンとは、ドイツ語の Aufheben。ヘーゲルが提唱した哲学の概念だ。止揚という難しい言葉に翻訳されていた。
正の概念があり、対立する反の概念がある。それをより高次の合という概念で調和統一する。矛盾するものを更に高い段階で統一し解決すること。
学生運動のアジテーションなどでは主張や方針を変えなければならなくなった時「アウフヘーベンして云々」という文脈でよく使われていたような記憶がある。また自分が目指していた進路を変えざるを得ない場合も自分を納得させるために使ったような・・。
ヘーゲルには申し訳ないけれどちょっとごまかす言葉としての印象がある。

小池都知事は、本来のあるものを否定しつつも、より高次の統一の段階で生かし保存することという意味で、豊洲か築地かではなく、両方を生かす方策があるのではないかという意味で使っているようだ。
ごまかす言葉にならないことを期待したい。

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おかけください [日本語教育]

「みんなの日本語Ⅱ」49課では敬語を勉強する。
その中で敬語の命令・依頼形(お~ください)が出て来る。
その例文に「おかけください」がでてくる。
学生たちは「みんなの日本語Ⅰ」で「いすにすわります」という言い方を勉強しているので、ここで「すわる」と「かける」の違いを説明する必要がある。
「すわる」は、もともとは足を折りまげて、お尻を下に付けてや畳や床、座布団(場合によっては地面)に座る意味。
「かける」は腰をいすなどに載せて足を下におろす形で、もともとは「腰掛ける」という言葉。この説明の時、腰掛けたり座ったりの動作をしてみせると、学生はなるほどという顔をする。
そして、椅子に腰かける事を人に勧める時「おかけください」が丁寧な言い方になると説明した。

ここで、また、老人ホームで働いているミャンマーの学生たちが顔を見合わせて頷きあっているので何かあったのと聞いてみた。
椅子を持ってきて「ここに座ってください」とか「お坐りください」というと、変な顔をする人がいるというのだ。「椅子の上に座るのはおかしいということですね」と学生は思ったようだが、多分それだけではないと思う。

うちに帰って夫や娘に聞いてみると、やはり「お坐りください」はぞんざいな感じがするから会社では使わない、「おかけください」を使うということだった。
娘は犬に「お坐り!」というのと同じ言葉が入るからとかふざけていたが。

仕事で使う時は「お食べください」という直接的な言葉でなく「お召し上がりください(二重敬語であるという意見もあるが、一般的に使われている)」ということが普通だ。
「お坐りください」と直接的にいうより、少し婉曲な「おかけください」の方が丁寧に聞こえるのだろう。
初級の学生に説明するのはむずかしい。



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忖度 斟酌 [日本語教育]

忖度がすっかり流行語のようになってしまったが、いい意味の「忖度」について2016年5月30日のブログに書いてあった。
「忖度」はもともと相手の意向や考え、あるいは気持ち・心を思いやる。そんな優しい心遣いの意味合いで使われる言葉だったが、小沢一郎の「忖度政治」とか政治の世界で使われることが多かったので、ちょっと悪い意味が染みついていた。上下関係の下のものが上のものの考えを推し量って行動するというような意味だ。
政治の世界だけでなく今は正にこの悪い意味の使い方が主流のようだ。あるトーク番組では「お前ちょっと忖度しろよ」と無理やり強制するような言い方まで出てきたと言っていた。

忖の字は心と寸でできている。寸は短い長さの意味のほかに、測る意味があるので心を推し量る。度の字も物差しや目盛の他に測る意味がある。
二つ合わせた忖度の字は「相手の意向や考え、あるいは気持ち・心を思いやる」ところまでで、強いものの意向に沿って行動してしまうとことまで入っていない。

似た言葉に斟酌(しんしゃく)というのがある。
「先方の事情を考慮に入れて穏便に取り計らう。あれこれの条件を情勢を考えて適当に処置する」などの意味なので行動が入っている。」

「「斟」は分量を探りながら汲むの意、「酌」はひしゃくで汲み出すの意で、すなわち「斟酌」は、杯の分量をはかって酒や水を酌みわけることが原義。・・これは確かに行動が入っている。
古くは、ほどよく行うの意から転じて、控え目にすること、遠慮の意でも用いられた。現在では、「相手の立場を斟酌する」「斟酌を加える」などのように用いる。

今使われている忖度はみな斟酌なのだと思う。でも、そのうちに忖度は行動をする意味まで含まれる「斟酌」と同じような意味に変わっていきそうだ。


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漢字や仮名の書き方のくせ [日本語教育]

漢字や仮名の書き方
非漢字圏の学生がいるので毎日漢字を少しずつ勉強する。実はこれは漢字がよくわかっているように見える中国の学生にも必要だ。
毎回、順番に漢字をホワイトボードに書かせてチェックしている。
kanji (1).jpg
上の二つはミャンマーの学生、「くさかんむり」であること「ひへん」であることを、指摘すると「ああ、そうか」と思うようだが、落ちるには「さんずい」もあるので、まぎらわしいのだろう。燃えるは「ひへん」の火の字の右払いが偏なので短いせいで、左も短くしてしまうようだ。
下の二つは中国の学生、これはミャンマーの学生たちが気が付いて「違う、違う」と言っていた。

中国語の漢字と日本語の漢字はちょっと違う部分があることがあるので、折に触れて注意している。
 圧ー压 対-对 庁-厅 強-强 紙-纸 黒-黑 etc 


不思議なのはひらがなの書きだ。
kanji (2).jpg
以前の学生も同じような書き方をしていて注意したことがあったのを思い出した。
教員室で話題にすると皆さん同感。また、「他の学校の学生でも、ほぼ共通の間違った書き癖がある。どうしてなのだろう」という人もいた。
ひらがなを教える時に、注意しているはずなのに・・・。

彼らのように書いてみた。若干省エネができる書き方かもしれない。??

パソコン携帯で文字は入力できるが、彼らにとって大事な履歴書や願書、そしてテストは手書きだ。ちゃんとした字だと印象もいいだろう。コツコツと注意していくしかないか。




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ばかり  [日本語教育]

みんなの日本語46課では
~ところです
~ばかりです 
学習する。

~ところです・・・・たった今 来たところです。 
これは来た直後であることを表現する。

~ばかりです・・・・
さっき来たばかりです。
先週来たばかりです。
先月結婚したばかりです。
(「一年前にきたばかりです」も場合によっては言えるかな)
つまり、自分の意識の中で時間があまりたっていないと感じる時に使う。

などと説明していると、「先生、<ばかり>は何ですか。どうして、「ばかりなのに」「ばかりなので」と変わりますか」との質問。
こういう質問は初めてだった。「ところ」との違い、「のに」「ので」の付いた変化をしっかり教えることを気にしていたので品詞を意識したことがなかった。

学生は「ところ」は、名詞として知っていて何とか類推したのだろうが、「ばかり」は何?となってしまったようだ。
『<ばかり>は、直後、すぐあとを表す言葉、名詞のように変化させます。「学生です」「学生なので」「学生なのに」と同じですね』といったら何とか納得してくれた。

日本語教育をしていると、一部の品詞しか、自分の意識に上がってこない。文法より運用力という気持ちがあるので。この「ばかり」は名詞じゃないことはわかったが、品詞は何かということに自信がなく辞書で調べて「副助詞」であることがわかった。

この話も、職員室で、盛り上がった。副助詞の覚え方があったね。「だに」「すら」「さへ」「のみ」「ばかり」「など」「まで」「し」・・ダニとか蚤をイメージして覚えたっけ。等々。

しかし、初級の学生に副助詞と言う必要はない、名詞のように変化させますでいいよねということになった。


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知れる [日本語教育]

テレビで若いタレントさんが何かの体験談をしている時「知らなかったことが知れてよかった」と言っていた。
「知ることができて」じゃないの?と心の中で突っ込みをいれたが、気になったのでネットで調べると、若い人の間で広がっている言い方らしい。

知る 他動詞(五段)は 
存在するものを頭でとらえる行為をいう。
例えば以下のもの
①それについての知識を有する。「 - ・らない土地で-・った人に会う」
②認識する。 「事件の発生を-・る」
③その内容・意味などを理解する。「一を聞いて十を-・る」
④体験して覚える。 「雪を-・らない」 「柔道を-・っている」
⑤面識がある。「-・らない人」
等の意味があるが、体験談だから④や①の意味になる。

「書く」の可能形は、已然形+る「書ける」
「知る」可能形も 已然形+る「知れる」になるのか?

「知る」は他動詞だが、「書く」などのように自分が完全にコントロールできることではない。「自分の意思とは無関係に、ある情報が頭の中に入ってくる」ことを表す。知りたくないことでも知ってしまうのだ。
そうなると、自動詞的な意味合いが含まれるので、可能形は、座りが悪いような気がする。

辞書(新明解)には「知る」の已然形の形「知れる」が載っていたが、
自動詞となっていた。
①(知られては困ることが)多くの人が知るところとなる。
② わかる。「うそをついてもすぐに知れる」「高が知れる・・大したことがないと分かる
完全に自発の意味合いだ。

ネットで調べると結構「知れる」派が多い。
でも、私は、知るの可能形は「知ることができる」がいいと思う。「知る」こと自体は自発の意味合いがあっても、「~ことができる」でそれを客観視している言い方だから。

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